展覧会のお知らせ

<展覧会のお知らせ>

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2019年1月15日-28日

2016年2月10日水曜日

エゴン・シーレ_想い出

「ウィーン」の中に、「エゴン・シーレの秘密」という章があります。
外国語には単語に性がある、という話から、それぞれの国の、物、性の捉えられ方が考察されています。「街」「家」は女性名詞とされる事が多く、その事から、エゴン・シーレの家の絵の話へと展開します。

想い出話になってしまいますが・・
私がエゴン・シーレの絵を初めてみたのは、実家の洋装店にレプリカが飾られた時でした。

当時小学生でしたが、その絵に随分衝撃を受けたものです。

「ウィーン」 森本哲郎

それまで見てきた西洋の人物画は、ドガやルノアールのように、例え踊り子であっても、肉の暖かみが、やさしく伝わるようなものでした。
それに対し、シーレの絵は、表面的な質感ではなく、内臓や精神まで透けて見えるのではないかと感じました。
そこには、人があり、肉があり骨があり、思考があり、背景があり、いろいろなものが伝わってきました。

そして単純に「何かかっこいい!」と思いました。

「ウィーン」 森本哲郎

その絵を届けてくれたのは、店舗の内装などを行って下さっていた建築家さんでした。
いつも、新鮮な、おしゃれなものを持ってきて下さり、子供心にわくわくしていました。
この方は、無名の芸術家なども支援されており、その後著名になられた方もいます。
私も、作品を展示する事、作品を買ってもらうという事の意味など、遠巻きに教えていただきました。
この方が今年の元旦に亡くなられたとの連絡を受けました。
大阪在住で、近年はお会いする機会はなかったのですが、展覧会のご案内を送ると、励ましの言葉をいただいたりしておりました。
私は美術の専門教育はほとんど受けていませんが、多くの方にいろいろなものを見せていただいたり、教えていただく機会には本当に恵まれていたと思います。

私に継げる事は何なんだろう?
できない事ばかりが頭を巡る情けない感じですね。


10 件のコメント:

  1. わぉーー「ウィーン」の中には、エゴン・シーレの話もあるんだね。

    私もこの本読もうっと。みっちさん、麻衣ちゃん、ご紹介ありがとう!

    >できない事ばかりが頭を巡る情けない感じですね。

    わたしよりも絶対できる人に限って、そーゆーこと言うから困っちゃうんだよねw

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  2. Yamodaliteさーーん
    そう、この本はみっちさんが、こういう本がかける人は幸せって、おっしゃった本なんだけど、その幸せを共有できるような感じなの。

    〉私よりも絶対できる人に限って・・
    もうっ、何言っちゃってるの!
    日々すごい事してるのにっ

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  3. で、さっそく手にとって、まずは目次を見て、ザメンホフとの出会いとか、マイケルと関係の深い(?)ショーペンハウアーの黒い影とか、ヒトラーとか、ユダヤ関係のとことか、あわてて(汗)読んで、一昔前のインテリの人って、こーゆーことをよく書いてたなぁ・・って、なんか懐かしいような気がしたんだけど、でも実際は、その懐かしさは経験してなくて、ほんの少し、そのしっぽの先ぐらいを見たぐらい・・でも、今の若い子は、そんなしっぽすら、見てないと思うと、森本さんも、私も、やっぱり幸せなのかなぁ・・なんて思って、また、最初からチビチビ読もうっと、ってところです。

    でも、同じ時代に書かれたものでも、フランスものとは違うね。

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  4. もう、手に入れたの!? はや

    >でも、今の若い子
    「今の若い子」って、なんかそれ自体昭和っぽいね(笑)
    森本さんがね、大学生の時は戦争下で、進路を決めた時の事がこう書かれてるの

    「文学部の中でも志望者の少ない『西洋哲学』科を私は選んだ。べつに哲学を研究して哲学で身を立てようなどと思ったのではない。私に残されているせいぜい1年の”余生”-あるいは半年、もしかしたら三ヶ月かもしれない-を、せめて哲学に打ち込んでみたかったのだ。」

    多分この感覚が、「今の若い子」にはなくて、だから、どんなに幸せな状況下でも幸せになれないのかな。
    Yomodaliteさんは、どこかで、この感覚を実感できてるんだと思うよ。

    >チビチビ読もう
    そうそう、チビチビ読むのにちょうどいいの

    >フランスもの
    何読んだの?
    私、今「恋と自由のセーヌ河 フランス」というのをお取り寄せ中

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  5. >フランスもの
    何読んだの?

    あ、森本さんのフランスものじゃなくて、フランスについてのエッセイ全般って意味だったんだけど、、でも、森本さんも、「恋と自由のセーヌ河 フランス」って。。昭和のフランス感、ハンパない(笑)麻衣ちゃん、今フランスにいて、「恋と自由のセーヌ河 フランス」って感じする?

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  6. >昭和のフランス感、
     そうだね、かなり素敵なタイトル・・

    >「恋と自由のセーヌ河 フランス」って感じする?
    そういう場にいないだけかもしれないけど・・
    私のイメージは、物が少なくて、文字情報が少なくて、(これだけで、時間の流れ方が違うんだよね。)、暗くて、寒くて、きゅうっとしてる感じ。
    でもね、5月に行った時だけは違ったの。
    もう同じフランス人かっていうくらい、「恋と自由」な感じだったよ。
    季節ものかね?
     

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  7. >物が少なくて、文字情報が少なくて、
    意外だわ。特に文字情報。

    >季節ものかね?
    なんか猫みたい(笑)

    それとお願い!
    あすアップする記事で、私が「?」な箇所に、
    ぜひ意見聞かせてね

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  8. >なんか猫みたい(笑)
    そういうところあるかもね。

    話は違うんだけど、Yomodaliteさんのコメ欄の矢野さんって恐るべしだね。

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  9. 土日の二日がかりで、長文コメもらっちゃった。
    麻衣ちゃんの記録がぁ・・・(笑)

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  10. おーーー、すごーい
    すばらしいね。心して読まないと。
    内容の深い、思いのある記事を発信していると、こういう方が集ってくるんだねえ(泣)
    私を引き合いに出してくれるなんて、滅相もない・・

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