新春ですが・・。
「秋庭歌一具」 武満徹 伶楽舎
武満徹が雅楽のために作曲したものです。
「秋庭歌」が1973年に初演され、その後数年かけ5曲が加えられて「秋庭歌一具」となりました。
In An Autumn Garden Toru Takemitsu Reigakusha
このCDは、雅楽演奏グループ伶楽舎による2001年サントリーホールでの公演です。
私、雅楽に造詣はありませんし、「秋庭歌」もこのCDしか聴いた事がありませんが、とてもすばらしい演奏だと思います。
再演の機会が楽しみです。
伶楽舎 2001年サントリーホール
以前ご紹介した「ノヴェンバー・ステップ」でも、和楽器の音色の縦の動きについて、語られていましたが、こちらは、そのイメージをもっと強く感じます。
「まさに音がたちのぼるという印象をうけた、それは樹のように、天に向かって起こったのである。音の振幅は横にながされるものであり、音楽はそれゆえに時を住居としているが、私が雅楽から受けた印象は、可測的な時間を阻もうとする意志のように思えた。時間を、定量的な記譜の上に、図式化してとらえようとする西欧の方法と雅楽のそれとは、まったく異質なものなのだ。」
-『音、沈黙と測りあえるほどに』 武満徹
The
sound impressed me just as if ascended vertically-like a tree growing upright
to Heaven. The amplitude of music is meant to drift sideways; thus music resides
of time. However, gagaku seemed to me
like animus that intended to hamper the measurability of time. The nature of
Western methods, which attempts to schematize the concept of time by
quantitative musical notation, is totally different from that of gagaku.
“Sound, Measuring With Silence”
Toru Takemitsu
「秋庭歌一具」ライナーノートより
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