「もも」は12才年下の私の友人です。
自分を表現する事が好きで、バレエや歌やピアノが上手で、舞台表現者を目指してがんばっていました。
あまりに屈託なく、私の事を姉だと紹介するもので、姿が似ているわけではないのですが、皆、思わず信じてしまいました。
そんな「もも」ですが、2005年留学先のロンドンで亡くなりました。
INQUEST(検死審問)VERDICT(裁断)は、NATURAL CAUSESによるSUDDEN
ADULT DEATHでした。
「もも」には、お墓がありません。
その代わり、「もも」が暮らしていたチームという街にあるノンサッチ公園に「ももの森」があります。
イギリスでは公園の一部を個人で所有できるそうで、ご両親が購入し「ももの森」とされました。
その話をうかがった時、その森に「もも」の大好きだったうさぎの彫刻を置きたいと思いました。
そして、前後も顧みず、「もも」もかわいがっていただいていた彫刻家の本多正直先生に「もものうさぎ」を彫って欲しいとお願いしました。
本多先生は何の条件もなく、快くお引き受け下さいました。
それから、10年近くが経ちますが、私の力不足で、まだその作品をロンドンに搬入する事ができていません。
本多先生は石の作品を彫る前に、テラコッタでエスキスを作成されました。
そのエスキスを、わが家に設置させていただけないかと、先日、また無理なお願いをいたしました。
そうしましたところ、これまた快くお引き受け下さり、「ももうさぎ」がわが家にやってくることになりました。
じゃんっ!
うさぎのエスキス 本多正直
私の、暴走と不手際を、常に優しく受け止めて下さる本多先生には感謝の思いしかありません。
そして、「もも」を守れなかった事は、悔やみ続けるしかありません。
うさぎのエスキス 本多正直
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