中学生の頃、英語の勉強が苦手で、「私は一生外国人の友人も作りませんし、外国にも行かないので、英語の勉強を止めさせて下さい」と先生にお願いに行きました。
もちろん、むちゃくちゃ怒られました・・。
当時の自分に会えるなら、「未来には、今のあなたには想像もつかない事がたくさん待っているから、つべこべ言わずに、できる事は何でも勉強しなさい!」と言いたい。
そして、それから10年も経つと、私はフランスに滞在する事となりました。
とりあえず、実践力では定評のある「アリアンスフランセーズAlliance
Française」という語学学校へ通います。
入学申し込みをすると、まず「Test de Niveau」という実力診断テストがあります。
筆記問題は、「自分の国からここまでどうやって来たか?」といいう一文があるだけです。
私が書けたのは「Par Avion」一言、「飛行機で」と書きたかったのでしょうが、これだと「エアメールで」になってしまいます。
その後は面接、フランス人の先生が、なんかペラペラ言ってます。目を白黒させていると、「はい、初級ね」と初級クラスが決まります。
多分、国籍や、職業なんかを訊かれていたのだと思いますが、全く解りませんでした。
これが初級クラスで使っていたテキストです。
「Sans Frontieres」は「国境を越えて」の意味です。
このテキストを1日1コマの授業、1ヶ月で終わらせます。
内容は、「My name is ・・」みたいな事なのですが、それを説明している文章が、フランス語、先生の説明ももちろん全部フランス語。テキストの内容より、そっちの方が遥かに難しいわけです。
なので、書き取れるだけ書き取って、ひたすら辞書を引く、とにかく時間がある限り、7時間でも8時間でも、復習する感じです。
このテキスト全部はやりません。ところどころ、使う感じです。
そのかわり、1回の授業で、必ず全員1人ずつ質問され、何か話さなければなりません。
そして、1ヶ月経つと、ヨーロッパ圏の人たちは、だいたい日常会話ができるようになって卒業です。
さすがに日本人は不安なので、もう少し在席します。そうすると、もう一度実力診断テスト。
私などは、ひどい点数で、日本だと絶対呼び出される出来映えなのですが、なぜか、進級です。
先生に、「こんな点数なので、もう一度初級を受けさせて下さい。」と言いに行きましたが。「ぜーんぜん大丈夫、次のクラスへ行ってらっしゃい」と言われ、留まらせてくれません。
中級のテキストは、「Archipel」「連なる島々」みたいな感じです 。このテキスト大好きでした。San frontier は、普通の会話ですが、こちらには、ロラン・バルトの「恋愛のディスクール」からの引用があったり、南フランスなまりの会話があったり、凄く楽しく、美しいテキストでした。
けれでも、中級でも、あまりテキストを使う事なく、やはり、毎日、全員、何か話させられます。質問も難しくなってきて、答えも長くなってきます。
そして、そんなこんなで2ヶ月通うと、「Par Avion」しか書けず、一言も話せなかった私が、お肉屋さんでハムを3枚スライスしてもらったり、カフェでワインとチーズサンドウィッチを頼んだり、日本から来た友人を連れて、ルイヴィトンでのお買い物に付き合ったり、できるようになりました。
「アリアンスフランセーズ」恐るべし。
ルイヴィトンなんかは、日本語ペラペラの店員さんがいるのですが、こっちが一生懸命フランス語で話そうとすると、まどろっこしくても付き合ってくれます。
日本でも、忘れないようにラジオ講座などを聴いていますが、日本語が多すぎるような気がします。どうしても日本語の説明ばかりが、頭に残ります。
日本語無しのラジオ講座とかあると良いのになあと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿