辺見庸さんの詩集「眼の海」
「眼の海」辺見庸 毎日新聞社
この本の装幀が、小野田先生の「WORK 94-41」なんです。
いわゆる、「ジャケ買い」だったのですが、読んでみると、こちらの詩集すばらしくて・・。
なんの前知識もなかったのですが、数行読むと暗い海の底に沈み、数ページ読むと、被災地の風景が広がりました。
被害にあって亡くなられた方達、残された方達、その傷跡が、どんな報道の言葉や映像より、直接的に伝わってきました。
そして、このタイトルと、「WORL 94-41」が必然をもって繋がってきました。
WORK 94-41 1994 小野田實
ご存命なら、随分喜ばれた事と思います。
「海底と海原
辺見庸
詩集と装画は、海底と海原の関係に似ている。
海原は荒れかつ鎮まる海底を暗示する。
海底は更ければ、濃く青みながら、次第に巨大な闇と一如になる。
十年前、そんな青を見たい思った。
ゆくりなくも小野田實さんの『 WORLK 94-41』と出会った。
叫んだ。
これだ、これ以外にない!
詩集『眼の海』が立ち上がった。」
「小野田實 私のマル」より
0 件のコメント:
コメントを投稿