11月25日、関東地方は本当に晴れの特異日ですねえ。
防衛省市ヶ谷地区見学ツアーというのがありまして、以前行ってまいりました。
こんなマニアなツアーに参加する人はいないのだろうと思ってましたら、そんな事はなく、茨城県の私の住んでますつくば市のとなり下妻市からは、観光バスが来ておりました。
皆さん陸軍大将の制服や、千人針に手を合わせたりしていらっしゃいました。
私は、ただ三島由紀夫の自決の場所をみたかっただけなのですが。
市ヶ谷記念館
当時、市ヶ谷駐屯地だった建物が、現在敷地内の別の場所に移転されて記念館になっています。
1階の講堂は東京裁判の行われたところでもあります。
当時はこの両側に長く建物が続いていたのですが、現在は講堂部分のみとなっていますので、まさに両翼をもがれた鳥のようで、痛々しい感じです。
2階の総監室跡には、三島が切りつけたとされる刀傷の跡などもあり、人混みをかき分け、何だ何だと見るわけですが、なぜか、とても空疎な気持ちになります。
この総監室跡には部屋一杯に当時の建物の模型が置かれており、人が動けるスペースがほとんどありません。
陸上自衛隊東部方面総監室跡
ぎゅうぎゅうと押されながら部屋を出る時に見た、総監室跡からベランダを望むこの窓には、何か一つの実感がありました。
三島がまさに演説のために、バルコニーに向かう視線を追体験できたように思いました。
この日は雨だったのですが、なぜか、この窓の向こうは11月25日の晴天が広がっているように感じたのです。
三島由紀夫は本人も言うとおり、一度も政治を語った事など無いと思っています。
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