野村萬斎さん演出の「サド侯爵夫人」観てきました。
「サド侯爵夫人」世田谷パブリックシアター
「そう、『サド侯爵夫人』という戯曲を上演するためには、三島由紀夫の言葉と徹底的に闘うことが必須なのだ。
(中略)
そんな三島の言葉と取り組むために、私が狂言師として身につけてきた言葉の使い方、古典芸能の『語り』の技術が有効に使えると確信を持てたことは、大きな収穫だと思っている。」
-「サド侯爵夫人パンフレット」 野村萬斎
この言葉通り、舞台上で三島由紀夫の言葉が燦然と輝くような舞台でした。
野村萬斎さんの台詞への深い理解と、きめ細かい演出を感じるすばらしいお芝居でした。
三島由紀夫も古典芸能を愛した人でしたので、通じるものがあるのですね。
ルネ サド侯爵夫人 蒼井優
蒼井優さんのひたむきな演技も心地よく、そういう意味では、この闘いに負けなかったのではないでしょうか。
パンフレットの中で、「普段の自分がどれほど簡易な言葉で喋っているか思い知らされるほど凝ったことば」と書かれていますが、この素直な言葉と同様、まっすぐに伝わってくる演技でした。
蒼井優さん、テレビや、映画で観る印象とは違っていまして、この方、舞台の方がずっと映えるのではないかと思いました。
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