先日ご紹介した松本市美術館
こちらの小川館長の素敵なご挨拶に、武満徹作曲・谷川俊太郎作詞「Family Tree」から
「でもわたしはきっとうみよりももっととおくへいける」という一節が引用されていました。
「美術作品との出会いが思いがけず、遠くの世界に連れていってくれることがあります。芸術そのものがマジックなのです。入口がいくつもある不思議な箱です。
ところで私たちの生きている世界は人と人、人とモノや自然が対立しどんどん調和が失われていくかのようにみえます。幾重にも分裂した世界がいやおうなく私たちの生活を脅かしています。であればこそ芸術の体験に意味があるのではないでしょうか。人やモノとがつながり、『ひとつ』であることを取り戻すためのたくさんのヒントが用意されているからです。」
ところで私たちの生きている世界は人と人、人とモノや自然が対立しどんどん調和が失われていくかのようにみえます。幾重にも分裂した世界がいやおうなく私たちの生活を脅かしています。であればこそ芸術の体験に意味があるのではないでしょうか。人やモノとがつながり、『ひとつ』であることを取り戻すためのたくさんのヒントが用意されているからです。」
-「遠くて近いもの」 松本市美術館館長 小川 稔
「武満徹・レクイエム」
「Family
Tree」「系図-若い人たちのための音楽詩」は1995年4月に、ニューヨーク・フィルハーモニックにより、英語版が初演されました。
日本語版初演は1995年9月には、松本市文化会館で、小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラにより行われました。
朗読は当時15才の遠野凪子さんです。
これは、その時の演奏が収録されています。
翌年の、1996年2月に武満徹は亡くなります。
こちらの映像の演奏は1997年、シャルル・デュトワ指揮、NHK交響楽団、遠野凪子によるものです。
「<Family
Tree>で私が意図したのは、この作品を聴いて下さる方や、特に若いひとが、人間社会の核になるべき家族の中から、外の世界と自由に対話することが可能な、真の自己というものの存在について少しでも考えてもらえたら、ということでした。そして、それを可能にするものは愛でしかないと思います。」
-「1995 サイトウ・キネン・フェスティバル松本 プログラムより」武満徹
0 件のコメント:
コメントを投稿