2010 Paris
朝、なんとなく聴いているラジオのフランス語講座で、モーパッサンの「放浪生活」の1節がテキストになっておりました。
J' ai quitté Paris et même la France, parce que la tour Eiffel finissait par m'ennuyer trop.Non seulement on la voyait de partput, mais on la trouvait partout, faite de toutes les matières connues, exposée à toutes les vitres, cauchemer inévitable et torturant.
Guy de Maupassant 「Vie errant」
「パリを離れ、フランスをさえ離れた。なぜならとうとうエッフェル塔にうんざりしてしまったからだ。エッフェル塔はどこからでも見えただけでなく、どこででもみつけられたのだ。ありとあらゆるありふれた材料でできていて、どこの窓からでも見える。避けがたいひどい悪夢だ。」
エッフェル塔、気の毒な程嫌われちゃいましたけど、これは、単にエッフェル塔の事ではなく、その下で開催されているパリ万博に象徴されるような、急速に発達する資本主義に対する息苦しさを表しているそうです。
(par 井上櫻子先生「まいにちフランス語」)
ほほぉ。(^o^)
返信削除ロラン・バルトに依ると、(Barthes, Roland. The Eiffel Tower and Other Mythologies.)モーパッサンは、エッフェル塔を見るのがいやで、時々エッフェル塔のレストランで食事をしたという。ここが唯一エッフェル塔が見えないからだという。(呆)
こりゃしかし、本当の話なんでしょうかぁ。
仮に本当だとして、そのレストランは、今のLE JULES VERNE(絶妙のネーミング!)なんでしょうか?
いやいや、パリの奥は深いですぅ。
みっちさん 素敵なコメントありがとうございます(嬉)
返信削除私が、ロラン・バルト好きって、ばれていました?
このモーパッサンの逸話は、バルトのオリジナルではないかとも言われていますよね。
もし、そうなら、バルト自身はかなり「うまいこと言った!」と、悦にいったことでしょう。
LE JULES VERNEは、行ってみたくて、何度も予約の電話をしてみましたが、いつも満席との事(泣)
片言の一見さんでは、到底だめなんですね。