展覧会のお知らせ

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2019年1月15日-28日

2012年6月25日月曜日

SO THE elephants MARCH by Michael Jackson


SO THE elephants MARCH

One day in shame, the ghosts of ten thousand lords of the plains will say, “We do not hate you. Don’t you see at last? We were willing to fall, so that you, dear small ones, will never fall again.”

象について不思議な事実があります。
生き残るために、彼らは決して転んではいけないのです。
他の動物は、つまずいたり、また立ち上がったりする事ができます。
でも、象はいつも立っているのです、たとえ寝るときでも。
もし、群れの中の1頭が足を滑らせて転んでしまったら、もう助けることはできません。
群れの脇に横たわり、自分自身の身体の重みから逃れることができません。
他の象たちは、嘆き悲しみながらその1頭の周りに寄り沿い、なんとかもう一度立ち上がらせようとしますが、それは到底叶いません。
ゆっくりと深い息を吐きながら、その象は死んでゆきます。
他の象はその死を看取ったあと、ゆっくりと動き始めます。

これは、私が自然についての本から学んだことです。
でも、本当にそうなのかな?と思います。
象が転ぶ事ができない理由は他にあるのではないか、と。
おそらく、彼ら自身でそうしないように決めたのではないでしょうか。
転ぶ事ができないという事は、彼らの使命です。

Yasukuni Mai 2012

ずっと昔、氷河期の終わる頃、この最も知的で我慢強い動物は、一つの約束をしました。
そんな風に想像するのです。
象達は地球の表面の広い草原を移動しながら、石槍を持って背の高い草の間をうろうろしている小さな人間達を、始めはじっと見張っていました。
「この創造物は、どうしてこんな恐れや怒りを持っているのだろう」そう象達は考えました。
「けれど、彼はやがて地球を受け継いでいくだろう。私達の知力はそれを見届けるに充分だ。さあ、彼にこうあるべきだという姿を見せよう。」
そして象達は灰色の頭を寄せ合って、じっくりと考えました。
彼らはどんなお手本を、人間に見せる事ができるでしょうか。
象達は、彼らの力が人間よりずっとずっと大きい事を見せることができたでしょう。それは、間違い無く事実だからです。
彼らの怒りを人間に示す事もできたでしょう。それは、森を根こそぎ破壊してしまうほど恐ろしいものです。
また、彼らは大地を踏み荒らし、人間の小屋を踏みつぶし、恐怖で震え上がらせるように、威嚇することもできました。
大いなる不満のうちに、野生の象はどんな事でもできたでしょう。
でも、彼らは頭を寄せ合ってこう決めました。
人間には、より優しいメッセージから学んでもらおうと。

Yasukuni Mai 2012

 「私達の生命に対する畏怖を人間に示しましょう」彼らは言いました。
そしてその日から象達は、静かで、我慢強い、平和あふれる動物となりました。

彼らは、人間が背中に乗り、奴隷のようにこき使うことを許しました。
かつて彼らが、神として統治していた偉大なアフリカの草原を追われ、サーカスで芸をし、それを見て、子供達が笑っているのを許しました。
けれど、象達の最も大切なメッセージは、彼らの動きです。
彼らは、生きることは動くことだと知っていたからです。
穏やかに穏やかに、何年も何年も、彼らの群れの行進は続きます。
その大きな命の固まりは、決して倒れる事なく、平和の力は止まる事がありません。

純粋な動物達は、千の銃弾に倒される時が来るなどと疑う事はありません。
私達の恥を知らない欲によって傷つけられ、塵の中に倒れます。
最初に、大きな雄が倒れます。そしてその牙はつまらないアクセサリーに作られます。
次に、雌が倒れます。そして、人間は戦利品を得ます。
子供達は泣き叫びながら、自分の母親の血のにおいから逃れようとします。
けれども、到底銃から逃れられる事はありません。
誰に看取られる事なく、静かに子供達も死んでゆきます。
やがて、彼らの骨は太陽に白く晒されてゆきます。

Yasukuni Mai 2012

多くの死を経験した後、象達はあきらめました。
彼らの為すべき事は大地に倒れ込む事だけです。
それで充分なのです。
銃弾は必要ありません。
自然は彼らに、横たわり、休息を見いだす尊厳を与えているのです。
しかし、彼らは太古の契約と、私たちとの約束を忘れる事はありませんでした。
それは神聖なものです。
そう、だから象は歩き続けます。
足音は塵の中にこんな言葉を刻みます。
「見て下さい、知って下さい、愛して下さい。」
「見て下さい、知って下さい、愛して下さい。」
あなたは、これが聴こえますか。
人々が犯した事に気付くいつの日か、一万の平原の神々の亡霊がこう言うでしょう。
「私達はあなたを憎んでなんかいません。まだ、それを見いだす事ができないのですか。小さきもの達、私達は倒れる事など厭わないから、あなたは決して再び倒れないように。」

「Dancing Dream SO THE elephants MARCH』」 written by Michael Jackson (訳:安國麻衣)


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